訪問看護に特化したM&A支援サービスは、M&A業界が盛況な中で2014年からスタートし致しました。多くの訪問看護ステーション売却希望先の経営者様・事業主の方をお会いさせて頂き、事例も多く積みあがって参りました。それは訪問看護業界特化によるメリットでもあると考えております。

売却理由について

訪問看護ステーションの売却理由についてです。それぞれに理由はあり、おおよそは売却理由についても想像つくかと思いますのでもう少し具体事例を含めてご案内させて頂きます。

訪問看護師の人員基準割れ

訪問看護ステーションの運営には、看護師の人員基準「常勤換算2.5名以上」というのがあります。この基準を割ってしまうと廃止・休止しなければいけません。 実際に多いパターンは、2~3年程度訪問看護運営をしておりそれまでも看護の入退職もありましたが、丁寧を心がけておりようやくトントンの営業収支となりました。そのタイミングで管理者の方が妊娠され産休育休を取得する事となりました、今までも管理者の交代はありましたが、管理者交代は非常に大変な事で今後もこのような事が続くのであればという事でこの機会を「譲渡のタイミング」と捉え売却を決意致しました。

訪問看護師のマネージメント

訪問看護事業は労働集約型のビジネスモデルです。よって、人(看護師)にかなり依存致します。上述の訪問看護師の人員割れもそうですが、看護師が事業の中心となるため看護師次第で事業も左右されやすいということです。
採用についても一般事業会社と違い訪問看護師の獲得・採用は簡単ではございません。さらに転職もしやすい環境という事もありますので、しっかりとマネージメントとモチベーションを維持しないと看護師が退職する可能性もございます。 以前に東京23区での訪問看護ステーション売却の際に、看護管理者が退職してしまいました。理由は、近隣でオープニングスタッフで募集しており今の職場では満足できないとの事でした。次に昇格で管理者とした看護師がいましたが、マネージメントには興味なく現場主義であり他の看護スタッフも不満を抱えており売却に踏み切る事にした事例もございます。

資金ショート

訪問看護事業も小額投資で始められる事業とありますが、実施に投資額が多くなってしまったりうまく売上が上がらずに資金がショート(もしくはこれ以上の投資はできない)という判断になる場合がございます。初期投資でも看護師の入職するタイミングが合わせられずに給与が先に出てしまったり、賃貸物件の契約したけどなかなか看護師が決まらないというケースもございました。 実際に東京都市部の訪問看護ステーションでも、代表は別事業に注力しており「訪問看護事業は看護師さえ採用できれば大丈夫」とコンサルタントから言われており訪問看護スタート後はあまり携わらずにおりました。しかし、売上がなかなか上がらず資金ショート。訪問看護師のマネージメントとも絡みますが、最初からしっかり携わっていれば売上は上げられたようですがこれ以上の投資はできないと判断し売却にいたりました。

まとめ

大きく分別して、事例も含めご案内させて頂きました。上記のような状態でもしっかりと成約できて、事業を継続しております。買手は「営業に自信のある会社」もあれば「訪問看護師採用に自信のある会社」もございます。

訪問看護師の売却について、何かご相談事があればお気軽にご連絡ください。

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