M&Aでは、売却意向側の多くは1円でも高く売りたいと考えております。また逆に買収側は1円でも安く買いたいと考えております。これはビジネスで考えれば当然の事です。
先日の事例です。前述の通り売却側が「少しでも高く売りたい」と思うのは当然ですが、「少しでも高い金額」を提示して頂きたいあまり検討期間が大変長くなってしまいました。買収側からの金額提示があり最終段階にも関わらず売却側のオーナー社長はなかなか決断できずに時間ばかりが過ぎてしまいました。
積極的に買収したい買手としては期限は過ぎましたが、「大きな決断だと思うので返答期間を延長しても良いので返事を待ちます。」と寛大なお返事を頂きました。
同時に色々な買手候補に再アプローチしましたが、最高値は変わりませんでした。他の買手も再度探してほしいとのご依頼でしたが、既に当たりきっており希望売却価格には届かないものの大差はなくまた適性価格の範囲内でした。
そのような検討中の期間に売却しようとしていた訪問看護ステーションで「看護管理者の退職希望」と「常勤看護師の退職希望」が出てしまい、
ステーションを継続する事が困難になってしまいました。
それでも買収を継続して希望して頂きましたが、もちろん状態が変わったので一定の金額がつくもののかなり安価で売却せざるを得ない状況となりました。
売却側の気持ちももちろんわかります。「早めに売却してください」とは言いませんが、タイミングを間違えるとこのような事が起こるかもしれません。
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